
6軸スコア
作品の個性を6方向から可視化する独自指標。SweetScore(総合点)では見えない強みと弱みが分かります。
攻略のポイント
『腐界に眠る王女のアバドーン』は、FCの「スウィートホーム」を下敷きにしたエロホラーRPGだ。父親への届け物を運ぶため少年・焔たちが訪れた廃洋館で、6人のキャラが3人×2パーティに分かれて館の謎を解きながら脱出を目指す。HPの代わりに「恐怖値」が溜まっていき、回復は有限、倒れた仲間は二度と戻らない。初見では何も考えずに奥へ進むとまず脱出できず、誰かが死ぬか正気を失う構造になっている。1周ではCGも分岐も到底回収しきれず、レベルとアイテムを引き継いだ周回でようやく全貌が見えてくる。最初の数時間で挫けやすいので、ここでは1周目を生き残るコツと、効率的な回収・エンディング分岐の押さえどころをまとめる。
恐怖値・発狂・かばうの戦闘システムを理解する
このゲームの戦闘は通常のHP制ではない。敵から受けるのは「恐怖値」の蓄積で、恐怖値がMAXになるとハート(正気度)が1つ減る。ハートが0になったキャラは死亡し、以降の周回まで復活しない。つまり恐怖値そのものは戦闘ごとにある程度戻るが、削られたハートは回復アイテムでしか戻らないと考えておく。
戦闘で鍵になるのが「発狂」と「かばう」だ。
- 発狂: 恐怖値が高くMAX寸前まで追い込まれると発狂状態になり、攻撃力(特にクリティカル率)が跳ね上がる。本来はピンチの演出だが、ここを意図的に維持すると敵を一気に削れる。
- かばう: 主人公・焔は味方1人を身を呈してかばう能力を持つ。発狂中の仲間が次のターンで気絶(恐怖値MAX→ハート減)しそうなとき、焔が代わりに攻撃を引き受けることで、発狂火力を維持したまま戦える。
実戦の流れとしては、敵と遭遇したら全員で殴って恐怖値を高め、発狂状態に入ったところで会心の一撃を畳みかける。気絶しそうな仲間は焔のかばうで守る。これで館の深部まで強行突破できる。逆に発狂を恐れて小出しに戦うと、いつまでも倒しきれず恐怖値だけが溜まり続けて全滅する。戦闘は逃走不可のものもあるので、行きの安全ルートを把握してから奥へ進むのが安定する。
アイテム枠と回復管理が1周目最大の壁
難易度の体感を決めるのが持ち物制限だ。1キャラが持てるアイテムは3つまでで、武器を装備すると実質2枠になる。回復アイテム・休息(ベッド)はどちらも使用回数が有限で、無計画に使うと回復手段が尽きて詰む。
1周目を抜けるための具体的な立ち回り。
- 回復は緊急時だけ。ハートが1つ減ったくらいでは使わず、致命的になる直前まで温存する。
- ベッド(休息ポイント)は全回復できるが回数制限あり。到達したら全員のハートを戻してから次のエリアへ。場所と残り回数をメモしておく。
- ハートが少しでも減ったらセーブ&ロードでやり直す徹底プレイが安全策。セーブスロットは大量に作れるので小分けに残し、戦闘前後でこまめに記録する。
- キーアイテムはアイテムボックスと往復して取りに戻る。3枠しかないので進行に必要な鍵類は、不要になったら一度ボックスに預け、必要なときだけ持ち出す。
- 装備には重さがあり、キャラごとに耐荷重が違う。力のあるキャラに荷物を寄せ、探索役と運搬役で役割を分けると枠を有効に使える。
それでも1周目で詰みそうになったら「ギブアップ」を使うと、現在のレベルを引き継いで最初からやり直せる。これは救済措置なので恥ずかしがらず使ってよい。慣れるまでギブアップを繰り返してレベルを上げ、敵を倒しやすくしてから本腰を入れる進め方も成立する。
ハイド&シークと探索の安全運転
館内には倒せない追跡型の敵が出るゾーンがあり、ここでは「ハイド&シーク(隠れる)」で逃げることになる。注意したいのは、隠れても見つかる確率のほうが高い謎仕様で、隠れて成功を祈るより、距離を取って逃げ続けたほうが安全という点。視界が狭まる赤い空間などで追われたら、隠れ場所を探すより一定時間走って振り切る「館内マラソン」を選ぶ。ゲームパッドがあれば細かい操作ミスが減り、この区間が格段に楽になる。
探索面では次を意識すると手詰まりしにくい。
- 館のあちこちにヒント(メモ・ビデオテープ等)が点在する。謎解きの答えはここに丁寧に置かれているので、行き詰まったら戻って調べ物を増やす。理不尽な詰みではなく、情報不足の詰みであることが多い。
- 机・棚・椅子などオブジェクトはほぼ全て調べられる。調べるたびにメッセージが出て、アイテムやヒントが隠れていることがある。隠しアイテムは見落としやすいので、初訪問のエリアは隅々まで調べる。
- 連れて行く3人の組み合わせでルートと開けられる場所が変わる。キャラ固有の持ち物・能力があるため、進めない場所は別の編成で再挑戦すると突破できる。
- 2周目以降はレベルが高いほどエンカウント率が下がる。引き継ぎでレベルを上げておくと、慣れれば1周1〜2時間程度まで短縮でき、探索が一気に快適になる。
マルチエンディングと真エンドの分岐条件
エンディングは大きく分けて3系統あり、全員無事に脱出するハッピー寄りのエンドを見ても「完全クリア」ではない。館がなぜこの惨状になったのか、その真相に踏み込む隠し要素を集めて初めて真エンド(最恐の存在との対決)に到達する。真相ルートは構造上2周目以降でないと開放されない要素が絡むので、1周目はまず脱出を達成し、引き継ぎで真エンドを狙う流れになる。
エピローグを左右するもう一つの軸がパートナーとの関係だ。休息ポイントでの会話の選択肢で好感度が変動し、誰と誰を結ばせるか(あるいは寝取り・寝取られ・レイプに持っていくか)でクリア後の後日談テキストが変化する。
- 王道のラブラブで結ぶと後日談も甘く、それ以外の相手とくっつけると爛れた後日談になりやすい。
- お供(桔平・聖二郎)には片思いの相手がいる設定があり、その相手と焔が深い関係になるとお供との確執イベントが発生する。
- 未亜のペンダントイベントは見逃しやすい必見イベント。未亜まわりは焔との両思いを崩すNTR系の分岐も豊富。
- 後味の悪い「島さんエンド(二次元ドリーム)」からの双子エンドなど、ホラー寄りのバッドエンド群も多数あり、これらギャラリー外のテキストまで含めると回収量は膨大になる。
CG・シーン回収を効率化する
基本CGは170枚超で、全CGにドット絵とフルカラーの両バージョンがある。ギャラリーでは一度見たシーンを両方の形式でいつでも回想でき、回収管理に使える。1周のCGコンプ率は数%程度になることもあり、周回前提と割り切る。
効率回収のコツ。
- 同じシチュエーションでキャラの組み合わせだけを変えると埋まるCGが多い。発生条件が複雑なわけではないので、編成を総当たりで回すのが基本作業になる。
- ドット⇔フルカラーの切り替えはギャラリーでいつでも可能なので、本編はドットで雰囲気を楽しみ、回想で美麗CGを見る使い分けがしやすい。
- BL要素はオプションでON/OFF切り替えでき、デフォルトはOFF。OFFのままだと男同士は友情シナリオに変わる。男キャラ同士のシーンを回収したい場合はONにする。
- 中断セーブと通常セーブを使い分けると、特定エンド直前で分岐だけ変えて複数の後日談を効率よく見られる。
- 回想で一部のシーン(エロ後の猟奇描写など)は閲覧できない仕様があるため、テキストまで完全網羅したい場合は本編で直接踏む必要がある。
補足
DLsite販売59,326本・評価4.59(レビュー2万件超)という、2014年発売の同人エロホラーRPGとして息の長い1本。プレイ時間は1周目で5〜6時間、慣れると1〜2時間で、フルコンプには数十時間規模を要する。価格1,980円に対してボリュームは大きく、腰を据えて遊ぶタイプのRPGを探している人向け。一方で「すぐにエロを見たい」目的には向かず、ホラー・グロ描写(虫・死体・肉体改造系の敵グラフィック)が苦手な人は注意したい。BL ON/OFFやギブアップによるレベル引き継ぎ救済など、入口のハードルを下げる仕組みは用意されているので、難易度に不安があるなら体験版で恐怖値システムの感触を確かめてから挑むとよい。








